ライディングフォーム 2


さて今回は「ライディングフォーム」を、動きの中で考えてみましょう!

一定速度で走っている時には、丁度良いライディングフォームであったとしても・・・急加速をする時には、上半身が遅れてしまいます。

 バイクは、加速に対して上半身が遅れると、遅れた手首がアクセルをよけいに回してしまう状態になって非常に危険です。
ですから、上半身が加速に対して遅れないように、上半身を少し前に倒してやってバランスをとります。これは、あくまで加速に対して少し体を前に『預ける』と言うぐらいです。
しかし、これがもっと強烈な加速だとしたら・・・『預ける』程度では、足りなくなり・・・完全にフロントタイヤに体重を掛けて行く状態にして行かないと、ならなくなる場合があります。
(これ位、深く前傾姿勢をとって、フロントタイヤが地面から10cm以下ぐらいで浮いている状態が、最も強烈に加速出来る状態かも?フロントタイヤを完全に浮き上がらせてしまうと、絶対に遅くなります。最悪の場合、ウィリー状態から後ろへひっくり返ります!)
でも、これが減速の状態になると、また話が変わってきます。
 急制動などで、急激に減速させるとバイクの減速に対してライダーの体が遅れて、ハンドルに必要以上に体重が掛かって、フロントタイヤのスリップを起こしやすくなります。ですから、体を後ろへ引きたいところなのですが・・・腕の長さにも限りがありますので、腰を後ろへ回転させるようにして(おへそを後ろへ引っ込める感じです?)、リアタイヤに荷重を掛ける感じです。この時、あくまでハンドルには体重を掛けないように!

 ま〜、こう言う感じで加減速に対しても重心位置の移動が必要になってくるのです。

 しかし、これが・・・平坦な道路では、なかったら・・・?

これが、上り坂だとしたら・・・ライダーの重心位置が後ろに下がり過ぎて不安定な状態になります。バイクとライダーの合成重心位置は、基本的には地球の重力線上に有るべきだと、私は思います。
ですから、この様にライダーの上半身を前に倒してバランスを取る事が必要になる場合もあるでしょう。
しかし、このままの姿勢で下り坂に差し掛かると・・・今度は、フロントタイヤ側に荷重が掛かり過ぎて危険です!最悪の場合は、フロントタイヤを中心に『前転』してしまう危険性があります。特に、この状態で強いブレーキを掛けると・・・本当に危険です!
ですから、下り坂では合成重心位置を後ろに下げる必要があるのです。


 ま〜〜こんな感じで、いろんな状態の為に、常に最良のバランスになる様に体の重心位置をコントロールする必要があるのです。

 これが、もっと過激な重心位置の移動が考えられる「オフロード走行」では、それに対応する方法として・・・ステップの上に立ち上がる必要が出てくる場合もあります!

 しかし、どの様な場合でも・・・出来たら体の動きは出来るだけ「小さく」、「無駄なく」で、行きたいものです?

 その為には、やはり・・・「腰の動き」が重要です!
そして、「腰の動き」を有効に使う為には・・・腰を立てておく必要があります!
 腰が「寝ている」状態では、良いコントロールは出来ません!

 「腰を真っ直ぐに立てておくこと」が、素早く正確なコントロールには必要不可欠です!
また、長時間走行においても、疲れを軽減する効力もあります!

と、言う事なのですが・・・・今回のは、『直進』の場合です。
これが・・・「曲がる」、コーナリングになると・・・また話が複雑になって行きます?
それは、またの機会に・・・・「今日は、これ位にしといたろ!」

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