Fiddler に、なるきっかけ 2

   梅田ナカイ楽器のフィドル教室で、平地先生にフィドルを習いつつ、「イエロー・リボン」において
  毎週のように「実戦練習」している状態が続きましたが・・・次第に、「もっと良いフィドルが欲しいな!」
  と、思うようになりました。(悪い癖ですね?)

   「さて、フィドルは何処で買うべきか?」と、思ったのですが・・・

   ヴァイオリンなら、普通に弦楽器の(クラッシックの)専門店へ行けば良いのですが・・・
   「フィドル」が、欲しかったので・・・

   とりあえず、その頃には毎週行っていた「BOMサービス」で相談してみたのです。

   そうすると・・・渡辺敏雄さんが、ある所へ電話を掛けてくれました。(いきなり英語で冗談をかわして
  おれれましたが・・・) 「良さそうなフィドルが有りそうやから、行ってみたら?」と、紹介されたのが神戸
  元町の「ロッコーマン」でしたが、お店ではなく「本社」の方でした。

   そこへ行ってみると・・・気さくな、楽しそうな男性が迎えてくれました。 
   その時は、誰だか知らなかったのですが・・・

   神戸ブルーグラス・・・いや、日本のブルーグラス界のビックネーム、『ジョッシュ・大塚』さんでした。

  ジョッシュ・大塚さん(右)

  左は、弟の 大塚 章さん。

  Bluegrass 45 のメンバーですね。

 いろいろとお世話になりました。(なってます?)

 また、遊んでください!


   そこで気に入った「フィドル」を購入したのですが、その時にジョッシュが・・・

   「明日、三宮(神戸)のポロ・ドッグと言う店でライブをするのだけれど、フィドルがいないので弾いて
  くれる?」と、言われたのです。「いや、そんなに上手くないので・・・」と、言ったのですが・・・
   「上手くなくても結構!遊びにおいでよ」と、言われるままに、その日に買ったばかりのフィドルを持って
  遊びに行ってみたのです。
   たくさんのお客さんがいて、凄い状態でしたが・・・ジョッシュの歌う曲に合わせて、知っている曲も、
  知らない曲も、楽しみながら演奏してきました。

   「こんな感じで、毎月演奏しているので、気が向いたら遊びに来て!」と、言う言葉に甘えて・・・それ
  からは、よく遊びに行きました。
   その後、しばらく経ってから久しぶりに「ポロ・ドッグ」へ遊びに行ってみると・・・なんと、「宮崎 勝之」
  さんが演奏しているではありませんか? 飛び入りで演奏してきたのですが・・・「このバンドはフィドルが
  いないので、良かったら毎月来てくれない?」と、言われたので二つ返事で承諾しました。
   その後3年に渡って、そのバンドで演奏しました。 メンバーは・・・

  Hobo寺本(ギター・ボーカル)、宮崎勝之(マンドリン)、リッチー田中(バンジョー)、浅田さん(ベース)
  でした。この3年間の経験は大きかったですね。

   こう言う具合に、大して上手くもないのに人前で演奏する機会が多くなっていったのでした。
  フィドルは、元々演奏人口が多くない?ので、特に人前での演奏経験が有る者は重宝がられるのです?

   そして、この様にいろんな所で演奏するようになると・・・狭いブルーグラス界?ですから、どんどんと
  つながりが増えて行きました。 大阪難波に有った「フィフス・チャイルド」と言う、ブルーグラス関係のお店
  の植田雅也さんに紹介していただいた、「Today」と言うバンドで三宮センター街にある「ジャック・ダニエ
  ル」と言うライブハウスでも長く演奏していました。その「Today」が一時期、解散?したのですが・・・その時
  誘ってもらったバンドが、「ライブ・ワイヤー」でした。

   「ライブ・ワイヤー」は、当時「神戸大学」の女学生3人とオヤジ2人(私を入れて3人)の、『援助交際バン
  ド』と、称した面白いバンドでした。このバンドは、お互いの音楽趣味が揃わない?非常にバランスが悪い
  バンド?でしたが、凄く楽しいバンドでした。このバンドでは、主に神戸三宮・加納町のライブハウス「ホン
  キー・トンク」で毎月演奏していました。このバンドでは、リッチー田中さんと再会でしたが、いろいろな事情
  で現在は活動を休止中なのですが、またやりたいバンドです。

  「ライブ・ワイヤー」です。

 私にとっては、難しいバンドでしたが
  楽しいバンドでした。

 メンバーは、左から
  リッチー田中(田中隆一)
  細谷 明彦
  西園 ちゆき
  斉藤 かおり
  常峰 智子
  吉田 典弘  でした。

   この頃、私は自動車教習所の教習指導員として神戸市で仕事をしていたのですが(間2年ほどは別です
  が・・・)、神戸はブルーグラス関係のライブハウスが多い所?なのですが、いろんな所へ行っていました。

   その中でも特に良く行ったのが、神戸元町のライブハウス『Shaggy(シャギー)』でした!

   ライブハウス『シャギー』は、元Shaggy Mountain Boysで、かの「Grand Ole Opry」に出演した、『筒見
  一夫』さんがオーナーのライブハウスだったのですが、数多くのバンドが出演した所でした。

   私も幾つかのバンドで演奏しましたが、聞きに行くのが好きなバンドに『Sensation(センセイション)』が、
  ありました。センセイションは、元々はライブハウス「シャギー」で行なわれていた楽器教室の、先生が集ま
  って演奏していた・・・先生のバンドなので、センセイション・・・親父ギャグですね?・・・バンドなのですが・・
  その当時のメンバーは、筒見 一夫(ギター・ボーカル)、大西 一由(マンドリン・ボーカル)、宮本 有(バ
  ンジョー)、寥 学誠(フィドル)、筒見 真一(ベース)でした。

   このバンドは、非常に面白いバンドでした。各人の演奏テクニックは素晴らしいのは勿論、ステージ進行
  が、本当に楽しかったのです!
  
   特に私のお気に入りは、寥さんのフィドルでした。 勿論、私のバンジョーのヒーローであった、宮本さん
  のバンジョーと、『24年製 ロイド・ロアー』の大西さんも素晴らしかったのですが・・・いつも寥さんのフィド
  ルを、楽しみにして行きました。

   ですが・・・残念ながら寥さんが、家庭の事情で演奏活動を休止せざるおえない状況になったのです。
    (演奏活動野のやり過ぎ?・・・今現在は、復活しておられますが)

   しかし、せっかくのバンド演奏で「フィドル」がいないのは寂しい? 誰か他の人が弾くのかな・・・と、思っ
  ていたのですが・・・その気配も無し・・・っで、なら私が賑やかしで弾いてみようと思って弾き始めたのです。
   寥さんに比べると、品質低下も甚だしいのですが・・・何時しか、正規メンバーとなって現在に至っており
  ます。そして、何時の間にやら・・・寥さんが弾いていた年数よりも長い年数になっております。 

 今は無き、神戸元町ライブハウス『Shaggy』です。

 「グランド・オール・オープリー」のステージを
 模した、ステージセットの有る演奏し易い
 ライブハウスでした。

 「Sensation」のライブには、いつもたくさんの
 お客さんが来ていただけまして、非常に楽しい
 ステージを行なう事が出来ました!

 「Sensation」のステージの良かった所は・・・

 筒見さん、大西さんの歌の上手さと、大西さん
 宮本さんの演奏の素晴らしさは、勿論なのですが
  筒見さんのステージ進行の上手さが際立って
  いましたね!

 お客さんの様子を見ながら、即興でステージを
 進行させて行く上手さですね。
 ですから、演奏曲はその場で決まります!
 打ち合わせは無しです。(やっても、その通りに
 進行したことがありません)勿論、歌詞カードも無し
 です。
  それで、多い時には3ステージで40曲位は演奏
 していました。

   ま〜このバンドでは、いろいろな事を勉強させていただきました!

  私以外は、一流のプレイヤーばかりですから・・・どんな演奏をしても、上手くフォローしていただけました。
  そして、数多くの曲?私の知らない曲も、ステージではたくさん飛び出して来ましたので、それに即興で
  合わせる事も勉強させていただきましたね・・・その時に、「イエロー・リボン」でたくさんのカントリー曲を
  演奏した経験が生きた様な気がします。

   それから・・・楽しく演奏をすることですね!  

   センセイションのライブを見ていただいたお客さんの感想は・・・「素晴らしかった!」ではなく・・・

  『いや〜、面白かったですわ〜!』が、多かったのです!

   これって、大変に大事なことですよね? 音楽は、「音」を「楽しむ」ものですからね!

  「音」を「学」したり・・・ましてや、「音」を「額」に入れてしまってはいけません? 楽しまなくっちゃ!

   しかし、この楽しい社交場?の『Shaggy』も、バブルが崩壊して・・・閉店されてしまいました。

  ですから、私は今現在は定期で演奏する機会が無くなってしまいました。呼ばれれば、何時でも何処でも
  行きますが・・・ですが最近は、自分自身が行くよりも「若い人達」のブルーグラスを見たいですね!

   演奏に行った時に・・・演奏している人間も、聞いている人間もが人生の後半?では、寂しいですよね?

   この素晴らしい音楽を若い人に知ってもらいたい・・・そのお役にたてたなら(演奏でも、楽器提供でも)・・
  と、思う今日この頃です。 


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