CE1200T

   ブランド名   Cat’s Eyes
   製造元     東海楽器製造(株)
   製造年     1980年?
   販売価格    定価120,000円

  私が好きな音楽であるブルーグラスでは、Martinの「Dスタイル」(特にD28)が
 主に使用されるのですが、000スタイルのギターには東海楽器在籍当時から
 興味はあったのですが・・・実際に購入するほどでもなく・・・だったのですが、たまたま
 入ったリサイクルショップで手頃な値段で売られていたので、思い切って購入しました。 

 CE1200T Cat’s Eyes Guitar
 1980年製?   東海楽器

 Old Martin 00028モデル
 表板・・・スプルース
 裏・側板・・・インディアン・ローズウッド
 このギターも、CE1200Mと同様に塗装を「ラッカー
 塗装」に塗り直しています。 そして、もう一つ・・・
 元々、CE1200TはOld 00028をモデルに作られ
 ていたのですが、少し違う所もあったのです。
 これは、塗り直している時の画像です。

 凄く綺麗になっています?

 このギターの塗装は、凄く薄く塗っています。

  ちょっと薄過ぎたかな?
 それは、指板のポジション・マークが違っていたので
 す。 CE1200Tは、5フレットに一つ、7フレットに二
 つ、9フレットに一つのインレイが入っていたのですが
 、Martin 00028と同じ様に、12フレットに二つと
 15フレットに一つを追加しています。
  これが、その作業の時の映像ですが・・・結局は
 全部のインレイを、やり直しています。

  ポジション・マークを埋める時のやり方は、いくつか
 あるのですが・・・この時は、黒檀を粉末状にして、
 木工ボンドと混ぜてパテ状にした物を使いました。

  エポキシ樹脂を、黒く染めた物を使う方が
 簡単なのですがね・・・。
  そして、もう一つ・・・サドルを、ロングサドルに
 変更しています。
 トリムは勿論、「へリング・ボーン」ですので

 これで、完璧にOld Martin 00028です。
  ペグ(糸巻き)は、ゴトー製のバタービーン・ノブ付きオープンバック・
 ペグにしています。
 
  実は、この「オープンバック・ペグ」なんですが・・・80年代の初めに
 東海楽器は、製品化しようとしていたのですが・・・ペグ・メーカーの
 ゴトー側が、「オープンバックは、安物の様に見えるので・・・」と言う
 ことで、話は立ち切れになってしまったと言う話があります。
  (これは当時の担当者から直接聞いた話です)

 今では、高級品ほどオープンバック・ペグを使っていますがね?
 そして、極め付きはこれ!

 Martinのロゴです。
 以前にネット上で購入した物を、使ってみたのです
 が・・・良く出来ています!
  これで・・・素人さんが見れば、本物のOld Martin 00028に
 みえるでしょ?

  まっ、この楽器は他人に売るつもりはありませんので・・・
 個人の遊びとしては、良いでしょう?

  これが、私のCE1200Tなのですが、この000(トリプル・オー)スタイルのギターを高級品として
 作ったのも東海楽器が、日本では最初でしょう?

  それ以前は、D(ドレットノート)スタイルを「ジャンボ・スタイル」、000(トリプル・オー)スタイルを「フォーク・
 スタイル」と呼んでいたようなのですが、その当時は「フォーク・スタイル」は安物ギターと言う位置づけだっ
 たメーカーが多いのです。その様な時代に、まずCE2000Sと言う定価20万円もするギターを、000スタ
 イルで発売したのです。その当時なら、もう少し追い金をすればMartin D18が買える値段ですよ!

 いかに、その当時の東海楽器の商品開発部門には、ギターを良く知っている人間がいたかと言う事ですね!

  その様な時代に、私も東海楽器に在籍していた事を誇りに思います。

 ですから、このギターも私の中では非常に重要なギターなのです。いろいろな意味で・・・

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